第7章
窓の隙間から最初の朝日が差し込んできた頃、私はようやく重い瞼を開けることができた。永人はまだそこにいて、椅子で眠ったせいで数百万はするであろうスーツには、深い皺が刻まれていた。
「永人……ごめんなさい……あなたに、言えなくて……」
彼ははっと身を乗り出し、その瞳は涙で潤んでいた。「いや、違う。謝るべきなのは、俺の方だ。……ハンチントン舞踏病のこと、知ってる。お前が、なぜ俺の前から姿を消したのかも」
「俺を守ろうとしてくれていたのに、俺は……真実が見えなかった。あんたのせいじゃないのに、あんたを責めてた」
私の目からも、熱い涙がこぼれ落ちた。「知ってるの? なら、私がどうして...
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